
気温が30℃以上の真夏日だった場合、アスファルトの地表面温度は60℃以上と言われています。最近の日本の気候は温暖化のせいか、40℃を超える地域もありますが、この場合、アスファルトの温度は70℃を超えます。
国立成育医療研究センターでは、大人の顔の高さで32℃の時、子どもの顔の高さでは35℃程度に感じることから、大人よりも背が低い子供の方が、地面からの熱を感じていることになります。もちろん、犬の顔の高さだった場合、子供よりももっと高い温度を感じていることになります。
犬が「脱水状態」になっていないか、異変を見逃さない為の注意ポイントがあります。
喉が渇いてからでは遅い
人間の場合、体重に対しての水分量は、乳児は約70%、成人男子は約60%、高齢者は約50〜55%と言われています。ここから、排泄や呼吸、汗などから2,500mlの水分が失われます。これに対して不足した水分が体重の3%以上になると脱水症となります。
何故脱水になる前に、適切な水分補給が行われないのかというと、喉が渇くという徴候は、瞬時に応答して感じているものではないのです。つまり、気づいた時には既に脱水状態が深刻なレベルにあることがあります。
このとこから、感覚的な判断で給水するのではなく、暑い日の散歩は多めに水を持ち歩き、定期的に飲ませてあげましょう。例えば信号待ちの時に給水をさせるなど、面倒であっても常に気配りが必要です。
水分の役割
体内の水分を体液と呼びます。体液(血液・リンパ液・消化液・尿)は、細胞を循環する事で機能を維持しています。また、体液は体温調整や栄養素の運搬と老廃物の排出を行っています。
脱水状態になると細胞も脱水され、皮膚も乾いてきます。
おしっこのチェック
これも人間と同様で脱水状態になると尿量も減ります。色が濃くなりニオイも強くなります。腎臓の状態によっては尿量が多くなるかもしれません。速やかにかかりつけの獣医師へ相談しましょう。
犬は体の60〜70%が水分です。このうち10%以上失われれると脱水症状を引き起こします。12%以上になると命の危機になりかねない為、気をつけましょう。愛犬を想い、知識を増やし、たくさんの思い出をつくるためのヒントになれば幸いです。